落語感想文1「談志の芝浜とベートーベンの第九」

12月、年末を感じたくてベートーベンの第九を聞く人がいる「歓喜の歌」と言われるやつである。何故年末に聞くのか?は諸説あるそうですが同じように「芝浜」を年末に聞くのは簡単で大晦日が物語の最後の舞台だからである。しかも、ハッピーエンドである幸せな年越しを共有したいからに違いない。

私も年末に第九と芝浜を聞きたい一人である。ただ、芝浜とは10回目の年末である。

初めて見たのは2011年、立川談志が亡くなり追悼特番でやっていた芝浜である。その時までは立川談志とはバンダナを巻いてボソボソ喋り、ビートたけしが一目置く高座中に寝てる客と揉める面倒な落語家と言うイメージだった。

そんなイメージを変えてしまい、落語のCDをかき集めるきっかけにもなってしまったのが立川談志の「芝浜」である。

実はそこからあまりにも「談志の芝浜」が神格化され過ぎたものだから毎年末に『芝浜タイトルマッチ』と称して談志のものと他の噺家の芝浜聞き比べを最近数年はしていました。音源でと言う話ですが立川談志が防衛し続けました。

何故、談志は防衛出来たのか、まず長さの違いがあります。他は約30分くらいなのに対して談志のは60分、枕も含んではいますが主人公の勝(かつ)が飲んだくれで働かないのを奥さんが河岸に行くように促すところもたっぷりとやります。談志のが私最初の芝浜だから5代目と6代目の三遊亭圓楽も古今亭志ん朝も物足りなく感じてしまう、そういう比較もある。

もっとも感じるのは談志が演じる勝の妻の良い女っぷりだ。誰の芝浜でも彼女は夫である勝の為に尽くす女性なんだけど、談志が演じると堪らなく良い女なのだ。特に終盤の告白のシーンは引き込まれるし、聞いてる段階で何度理想の女性ナンバー1になったことか。きっと再現ドラマでやろうとしたら誰なんでしょうか?もしかしたら誰も立川談志を越えられないかもしれません。

余談ですが、婚姻届を妻と提出したんだけど待ち合わせ場所までバスで揺られて行ったんだけど、その時も談志の芝浜を聞いてました。ちなみに我が家の結婚記念日は8月23日真夏でした。季節違っても節目に聞きたくなるそんな落語かもしれない。

ローランドじゃないけど、芝浜も談志かそれ以外かで分けた方が良いかもしれません。これをあげるタイミングが12月だからと言う理由もありますが、最後の台詞(いわゆるサゲ)を聞いたときにものすごい鳥肌が立ち感動したのを覚えています。落語を本格的に聞こうと思ったきっかけの作品でした。

ちなみに今年(2020年)1月住んでる草加と言う街で行われていた落語会で柳家花緑がやった芝浜を見た。それは談志を越えるような迫力があった。しっかり記録しておけばよかった。

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投稿者: shakson5

しまだくらぶです。生まれも育ちも住いも埼玉県の昭和54年早生まれの40代です。婚活の歴史とか趣味のDJとか色々お話して、皆さんの暇潰し等のお役に立ちたくてブログを書いております。

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