落語感想文14「お前高尾か?いや平田だろ?幾代餅」

落語感想文、落語の感想を書いてますが「正月だから餅の話でも聞きますか」と前回今回は餅がタイトルに付く噺を選びました。前回は江戸を巡る、むしろ東京メトロ日比谷線を巡るような黄金餅でしたが今回はなんとも不思議な幾代餅です。

聞き始めたのはつい最近です。落語感想文をあげる上で正月らしく「餅」と題名に付いた噺を探っていたら古今亭志ん朝による『吉原で人気を誇る幾代太夫の錦絵(今で言うグラビア写真)に惚れ込んで仕事にならない搗(つ)き米屋の奉公人の噺』にぶち当たりました。そこから先、搗き米屋の主人が見るに見かねて頑張って働けば太夫に会わせてやると言う話からお金を貯めた後に太夫と引き合わせる指南役で医者としての腕前はない薮井竹庵先生が出て来たり、一晩過ごして太夫が惚れ込んで「年季が明けた3月15日、あなたの所に参りんす」と言い出して3月に二人は夫婦になる。ジャンル分けは「郭もの」であり「純愛もの」だろうか。

これ「紺屋高尾」とほぼ一緒、登場人物が違うだけなんだけど初めて聞いた時は我が耳を疑いました同じ過ぎて、タイトルまで確認したりして(笑)。

相違点はまず太夫の名前が違う、お金を貯める期間、紺屋高尾は紺屋職人が3年働いて13両貯めたのに対して、幾代餅の搗き米屋は1年働いて13両だから米屋はなんて稼ぐんだろうか(笑)。あと、紺屋高尾に無いサゲが幾代餅にはある。とはいえ大した違いはない。

プロレスの禁じ手じゃないけど、幾代餅と紺屋高尾をどっちもやってる人はいないらしくて、黄金餅であれだけシンクロしてた古今亭志ん生と立川談志も志ん生は「幾代餅」で談志は「紺屋高尾」と分かれる。その後に続く古今亭は一貫して「幾代餅」で柳家さん喬・林家たい平もそう。立川流は「紺屋高尾」なのだ。どっちが先かは定かではないがきっと紺屋高尾のサゲの無さに業を煮やして作られたのが幾代餅なのではなかろうか、後は幾代餅を売り出すためのタイアップだったりして。

個人的には会いたい遊女のために三年脇目も振らず働いた紺屋高尾の方が好きだ。

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投稿者: shakson5

しまだくらぶです。生まれも育ちも住いも埼玉県の昭和54年早生まれの40代です。婚活の歴史とか趣味のDJとか色々お話して、皆さんの暇潰し等のお役に立ちたくてブログを書いております。

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